関連記事
米アマゾン、米国で電子書籍読み放題を開始
18日、米インターネット通販大手のアマゾン・ドット・コムは、月額9.99ドル(約1000円)で電子書籍60万冊以上が読み放題となる、定額配信サービスをアメリカでスタートさせたとの発表を行った[写真拡大]
今、携帯電話市場では、大手キャリアがそれぞれ「国内通話無料」と銘打ち音声通話定額制サービスを展開ししのぎを削っているが、電子書籍市場にもそうした定額制の波が訪れようとしている。
18日、米インターネット通販大手のアマゾン・ドット・コムは、月額9.99ドル(約1000円)で電子書籍60万冊以上が読み放題となる、定額配信サービスをアメリカでスタートさせたとの発表を行った。定額料金で読むことのできる書籍として、世界各国で大ヒットとなった「ハリー・ポッター」シリーズや「ロード・オブ・ザ・リング」3部作などのラインナップを取りそろえた。またこうした人気作品以外にも、文章が朗読されるオーディオブックも2000作品以上提供するとしている。また無料で提供されるアプリをインストールすれば、アマゾン・ドット・コムのタブレット端末「Kindle(キンドル)」だけでなく、他の会社のタブレット端末やスマートフォン(多機能携帯電話)、パソコンなどでも利用することができる。日本での扱いは明らかにされていない。そうして「Kindle」だけに提供するのではなく、幅広いユーザーにサービスを提供することで、顧客数拡大を図りたい考えだ。
定額制サービスのラインナップに含まれている、文章が朗読されるオーディオブックについては、自動車を運転しながら、あるいはジョギングなどのスポーツをしながらでも楽しめると、その活用方法の幅広さをアピールしている。さらに、今後はアメリカ以外の国での展開も計画しているという。どの国でいつごろ展開するのか、そうした計画の詳細については明らかにされていない。
こうした定額制サービスは音楽や映画の配信において普及しつつあるが、電子書籍ではまだまだ珍しい。しかしアメリカなどでは音楽・映画の定額制サービスが人気を博しているということもあり、今後電子書籍でもこのサービスが定着する可能性は高い。
はたして電子書籍市場での定額制サービスが普及の一途を辿るのかどうか、それはこのアマゾン・ドット・コムの成果からも大きな影響を受けるものと思われる。(編集担当:滝川幸平)
■関連記事
・KADOKAWA、ツイッターで電子書籍立ち読みサービス開始
・電子出版市場が1000億円突破、5年後には3倍に成長との見方も
・5分で読める電子書籍サイトがサービス開始
・二次創作の先にある未来 KADOKAWAとドワンゴ提携の意味
・税収損失256億円。課税すれば本当に国内事業者はアマゾンに勝てる?
※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
スポンサードリンク