住友商事、愛知県半田市で国内最大のバイオマス発電所を建設

2014年7月14日 17:08

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住友商事が愛知県半田市に建設する7万5000kWのバイオマス発電所の建設予定地(住友商事の発表資料より)

住友商事が愛知県半田市に建設する7万5000kWのバイオマス発電所の建設予定地(住友商事の発表資料より)[写真拡大]

 住友商事は14日、100%出資の特定規模電気事業会社(新電力)のサミットエナジーを通じて、愛知県半田市で7万5000kWのバイオマス発電所を建設すると発表した。この規模は、バイオマス発電所としては国内最大である。

 半田市に建設されるバイオマス発電所は、サミットエナジーが100%出資して2012年12月に設立したサミット半田パワーが事業主体となる。「半田バイオマス発電所」の名称で、半田市衣浦港の隣接地に建設される。総事業費は約200億円の見込みで、8月を目途に建設工事に着手し、2016年度中の商業運転を目指す。バイオマス燃料としては、木材チップやPKS(パームヤシの実の種殻)を想定しており、これらの取り扱いに実績のある住友商事生活資材本部を窓口として、国内外から幅広く調達する。

 バイオマス発電は、再生可能エネルギーの中でも24時間フル稼働を前提とする「ベース型電源」に位置づけられ、サミットエナジーの電力ユーザー企業を始め、2016年度を目途に実施される電力小売全面自由化後の家庭向け電力としても対応できる。

 半田バイオマス発電所は、サミットエナジーが2005年1月に営業運転を開始した糸魚川バイオマス発電所(5万kW) に続く2件目のバイオマス発電所となる。

 住友商事及びサミットエナジーは、2012年7月に実施された「再生可能エネルギー全量買取制度」を活用し、バイオマス発電や太陽光発電、風力発電事業に積極的に取り組んでおり、電力小売の全面自由化を見据え、今後、5年以内に電力小売事業規模を現在の4倍の150万kW以上に拡大する方針である。(記事:南条 誠・記事一覧を見る

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