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京大、野生のチンパンジーが同じ道具を複数の目的で使用する行動を初めて発見
京都大学の研究グループは、野生のチンパンジーが同じ道具を複数の目的で使用している行動を発見した(写真は京都大学の発表資料から)[写真拡大]
京都大学の山極寿一教授らによる研究グループは、野生のチンパンジーが同じ道具を複数の目的で使用している行動を世界で初めて発見した。
チンパンジーは、食料を得るために道具を使うことが知られているが、これまでは同じ道具は同じ目的のためだけに使われていると考えられていた。
今回の研究では、ガボン共和国のムカラバ国立公園で野生のチンパンジーが3つの異なる道具を使用して、ハリナシバチの蜂蜜採取と倒木の洞に隠れているマングース捕獲をおこなっていることが確認された。
研究メンバーは「今回の発見は、人間にもっとも近縁なチンパンジーに同じ道具を別の目的で用いる認知能力があることを示し、人類の祖先がさらに古くから複数の用途をもつ道具を用いていたことを示唆しています。人類の知性の進化に新たな証拠を付け加える発見と考えられ、学術的な意義が大きいと考えます」とコメントしている。
なお、この内容は国際学術誌「PRIMATES」に掲載された。
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