米海洋大気庁、NOAA 16の運用終了 14年間活動の長寿命衛星

2014年6月13日 21:00

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記事提供元:sorae.jp

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  米海洋大気庁(NOAA)は6月9日に、気象衛星NOAA 16を退役させたと発表した。NOAA 16は2000年9月に打ち上げられ、約14年に渡って活躍、大往生を遂げた。

  NOAA 16は2000年9月21日、タイタン2(23)Gスター37XFP-ISSロケットに載せられ、カリフォルニア州のヴァンデンバーグ空軍基地から打ち上げられた。衛星は計画通りの太陽同期軌道に乗り、観測を開始した。

  もともと設計寿命は2年、長くても5年ほどという見込みで造られていたが、実に14年近くに渡って、軌道上から世界各地の天気を見守り続けた。2005年には、この年の5月に打ち上げられたNOAA-18にその任を譲り、それ以降は予備機として運用されていた。したがって、今回の運用終了による観測への影響はほとんどない。

  NOAAによれば、6月5日に衛星に重大な問題が起きたという。その詳細については明かされていないが、復旧させることができないほどのものだったようで、今回復旧の断念と、退役が決定された。

  この約14年弱の間に、NOAA-16は地球を70,655周し、飛行距離は34億kmを超えた。

  ちなみに1998年に打ち上げられたNOAA-15は、予備機としてではあるものの現在もまだ軌道上で活動を続けている。また2002年に打ち上げられたNOAA-17も、2013年4月10日まで運用されており、どの衛星も長寿命を誇っている。

 ■NOAA retires NOAA-16 polar satellite
http://www.noaanews.noaa.gov/stories2014/20140609_goes16.html

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