筑波大など、花びらを黄色に着色する遺伝子を特定

2014年6月4日 23:25

印刷

トマト品種マイクロトムの花の色の薄い変異体(左)と野生株(右)

トマト品種マイクロトムの花の色の薄い変異体(左)と野生株(右)[写真拡大]

 筑波大学の有泉享助教・江面浩享受らは、植物の中で黄色系の着色を促進する遺伝子を発見した。

 生物の色を決める化合物のうち、黄色・オレンジ・赤などの色を付加する化合物をカロテノイドと言う。さらに、カロテノイドのうち酸素分子を持ち物をキサントフィルと呼び、植物ではキサントフィルがエステル結合することが知られているものの、そのメカニズムについては明らかになっていなかった。

 今回の研究では、トマト品種マイクロトムを1万系統以上栽培し、その中でカロテノイドが欠損し、エステル化キサントフィルがほとんど存在しない系統を分析することで、その原因遺伝子を特定することに成功した。

 この研究成果によって、今後新しい色の花びらを持つ花を開発できると期待されている。

 なお、この内容は6月3日に「The Plant Journal」に掲載された。

関連記事