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東大、超強磁場を持つ中性子星が変形し首振り運動をしている兆候を発見
東京大学の牧島一夫教授らと理化学研究所による研究グループは、X線衛生「すざく」と用いて、強い磁場をもつ中性子星(マグネター)がわずかに変形をし、首振り運動によって高エネルギーX線のパルス到着時刻が約15時間かけて0.7秒ほどずれていることを発見した。
太陽の10~30倍の質量を持つ星は、超新星爆発を起こして中性子星になることが知られている。中性子星の内部は高密度で、半径はわずか10kmしかないが重力は地球の2,000億倍、磁場は1億テスラにもなる。そして、中性子の中でも磁場が強いものをマグネターを呼んでいる。
牧島らの研究グループは、JAXAの宇宙X線衛生「すざく」を用いてマグネターの研究を進めてきた。今回、過去に測定したデータを詳細に分析したところ、「4U 0142+6」と呼ばれるマグネターから出される高エネルギーX線のパルスが約15時間の周期で最大0.7秒ずれていることを発見した。このずれは磁場の影響でマグネターがレモン型に変形し、首振り運動をしているためと結論づけられた。
この研究成果は中性子星の仕組みを知る上で非常に重要なデータを提供したと言える。今後は別のマグネターでも同様の現象が起きている可能性を探ることが計画されている。
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