大卒の就職率は約95%に 女子の就職率も着実に向上

2014年5月18日 14:01

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記事提供元:エコノミックニュース

 「大学は出たけれど」。バブル崩壊後から大学卒業者の就職は厳しい状況が続いていた。しかし、ここにきて大学卒業者の就職率が確実に改善されている。特に女子は、就職氷河期と言われ、「100社受けても決まらない」といった厳しい時期が繰り返し訪れていた。しかし、ここにきて状況は好転しているようだ。

 文部科学省と厚生労働省は、2014年3月大学などの卒業者の就職状況を共同で調査し、14年4月1日現在の状況を取りまとめ、16日に発表した。

 大学などの就職率は、大学(学部)は94.4%(前年同期比0.5ポイント増)、短期大学は94.2%(同0.5ポイント減)、大学等(大学、短期大学、高等専門学校)全体では94.7%(同0.4ポイント増)、また専修学校を含めると94.5%(同0.2ポイント増)となった。

 文部科学省、厚生労働省および経済産業省では、3省連携して、未内定の就活生への集中支援策を実施したところ、1月から3月末までで約3万7000人(うち大学生約1万7000人)が内定を獲得するなどの成果が出た。引き続き、6月末までを集中支援期間とし、支援するという。

 調査の内容は、調査依頼先 設置者・地域の別等を考慮し、文部科学省・厚生労働省において抽出した。国立大学は21校、公立大学は3校、私立大学は38校、短期大学は20校、高等専門学校は10校、専修学校(専門課程)は20校と合計で112校。調査対象人員は6250人で、大学が4770人、短期大学が520人、高等専門学校が400人、専修学校(専門課程)が560人。

 それによると、大学等(大学、短期大学、高等専門学校)を合わせた就職率は94.7%(前年同期比0.4ポイント増)。専修学校を含めると94.5%(同0.2ポイント増)となった。大学の就職率は94.4%(前年同期比0.5ポイント増)。このうち国公立大学の就職率は、96.7%(同1.4ポイント増)、私立大学は、93.7%(同0.3ポイント増)だった。短期大学の就職率は、94.2%(前年同期比0.5ポイント減)。また、高等専門学校及び専修学校の就職率は、それぞれ100%(前年同期比(前年同期比増減なし)、93.0%(同1.1ポイント減)となった。

 男女別では、男子大学生の就職率は93.8%(前年同期比0.6ポイント増)、女子は95.2%(同0.5ポイント増)。また、国公立大学では、男子が95.9%、女子が97.4%、私立大学では、男子が93.1%、女子が94.4%となっている。文系・理系別では、文系の就職率は94.0%(前年同期比0.6ポイント増)、理系の就職率は96.4%(同0.2ポイント増)となっている。  リーマンショック後の最悪の状況と言われた5年前の2010年の文部科学省の調査では、同年3月の大学等の卒業者の就職率は91.8%となっている。5年で約3ポイントの向上である。少なくともこの調査では状況は着実に改善されているようだ。(編集担当:慶尾六郎)

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