豊田通商、インド合弁会社で高機能プラスチックの生産を本格稼働

2014年5月12日 19:50

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合弁会社の所在地を示す図と樹脂コンパウンド(豊田通商の発表資料より)

合弁会社の所在地を示す図と樹脂コンパウンド(豊田通商の発表資料より)[写真拡大]

 豊田通商は12日、合成樹脂コンパウンド事業のインド合弁会社で、耐熱性に優れ、自動車用途として需要の高い高機能プラスチックの生産を6月から本格稼働すると発表した。インド南部地域で高まっている高機能プラスチックの現地調達ニーズに対応する。

 合弁会社は、豊田通商、豊田通商インディア、日本ピグメントシンガポール、インド最大の自動車部品コングロマリットであるマザーソングループ傘下のマザーソンスミシステムスの4社が2013年3月にインド・デリー近郊に設立し、チェンナイ近郊で生産拠点の建設に着工していた。合弁会社の資本金は9,000万ルビー(約1億6,000万円)で、出資比率は、豊田通商が11%、 豊田通商インディアが20%、日本ピグメントシンガポールが19.5%、マザーソンスミシステムスが49.5%。

 豊田通商によると、インドでは、自動車・電機業界をはじめとする日系企業や欧米系企業の進出・現地生産が加速しており、これに伴い、高機能プラスチックも現地調達ニーズが拡大している。合弁会社ではこのニーズに対応する。

 日本ピグメントシンガポールは、プラスチックの着色加工をはじめとするコンパウンド事業で50年の業歴を持ち、アジアに9拠点、日本に6拠点の関連工場を有する日本ピグメントの100%出資会社。マザーソンスミシステムスは、インドにおける総合自動車部品メーカーであるマザーソングループの中核企業として約40年の実績を持ち、インド国内外の自動車部品メーカーに樹脂コンパウンドやワイヤーハーネス等の製品を供給している。

 今後は、日本ピグメントが培ってきたコンパウンド事業の技術・ノウハウと、マザーソンスミシステムスのインドにおける事業運営ノウハウ、豊田通商の物流・販売ネットワークを生かし、インドで高品質・高機能プラスチックのバリューチェーン構築を目指すという。

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