EVとPVで電気自給自足の木質系スマートハウスが登場 積水化学が5月より発売

2014年5月4日 20:38

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記事提供元:エコノミックニュース

グランツーユーV to Heimの代表例。経済面はもちろんだが、CO2排出量を実質ゼロ以下にすることも可能。

グランツーユーV to Heimの代表例。経済面はもちろんだが、CO2排出量を実質ゼロ以下にすることも可能。[写真拡大]

 積水化学工業<4204>住宅カンパニーは30日、電気自動車(EV)の大容量蓄電池と太陽光発電システム(PV)との連携によって、家とクルマに必要なエネルギーの自給自足を目指すとともに、大規模停電時の安心感を大幅に向上させた木質系スマートハウス『グランツーユーV to Heim(ブイ トゥ ハイム)』を、5月1日より東北、関東、中部エリア(積雪・寒冷地域を除く)で発売すると発表した。

 同社では2020年までに政府が普及を目指す「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)」の補助金対応仕様(2013年度)を標準化した“未来基準の家”「ミライ・クラス」シリーズや、家庭で使用するエネルギーの自給自足を目指している。10kW以上のPVが搭載可能な「スマートパワーステーション」シリーズを昨年発売するなど、省エネや創エネ性に優れた住宅の供給に注力してきた。

 今回発売する『グランツーユーV to Heim』は、将来を見据え、エネルギーの自給率拡大に不可欠な蓄エネ機能を充実させるため、一般的な住宅用蓄電池の数倍の蓄電容量を備えたEVを活用。EVとソーラー住宅との実用的なエネルギー活用を可能にしたEV・PV連携システムを業界で初めて標準搭載した商品。

 具体的には従来、EVから住宅への電気利用には電力会社からの電気を一時遮断するなど様々な制約があった。これらを解消し、EVを住宅用蓄電池として本格的に活用できるようにした。今後、「大容量PV+スマートハイム・ナビ(HEMS)+EV」の新3点セットによる新しいスマートハウス提案により、「環境性」、「経済性」、「停電時の安心」などの顧客メリットをさらに向上させた住まいの提供を拡大する。

 全体で使う年間エネルギーのうち最大約75%まで自給することも可能。光熱費と燃料費合わせて約68万円/年の家計節約効果もある。停電時にもPV発電エネルギーをEVへ蓄電。最大約6000Wまで家電の同時利用が可能だ。

 発売に合わせて、実質負担額を抑える「V to Heimモニター制度」を導入する。「PV+HEMS+EVパワーコンディショナ」の3点セットを設置し、同社へのモニター協力することを条件に、例えば、PV5.08kWとHEMSとEVパワーコンディショナのシステム価格356万円(税抜)のところ、モニター協力金、公的補助金を活用することで、購入者の実質負担額は236万円程度に抑えることができるという。初年度は300棟次年度に500棟の販売を見込んでいる。(編集担当:慶尾六郎)

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