不満率90% 睡眠に悩む日本人の解決法は?

2014年4月25日 12:21

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記事提供元:エコノミックニュース

 フジ医療器が、昨年12月に10~80代の男女約4,587名を対象に行った睡眠に関するアンケートによると、なんと90%以上の人が自身の睡眠に対して満足していないことがわかった。具体的にどういった点が不満なのか、その内容を見てみると「寝ても疲れがとれない」、「朝スッキリと起きられない」、「夜中に何度も目が覚める」が上位を占めている。また、不満の原因については「ストレス」が第1位であり、精神的なものが熟睡できていない原因となっているようだ。ストレス解消のためでもある睡眠が、ストレスによって阻害されるという悪循環が起きている。

 一方、満足のいく睡眠が得られていると答えた人に対する「睡眠のために行っていることとは?」という質問には「マッサージ」や「ストレッチ」という回答が上位となった。体をほぐし、筋肉の緊張を緩めることが快眠のコツということだろう。毎日続けることが必要なのは言うまでもないが、静かな音楽をかけたりアロマを炊くなど、楽しみつつ行うと継続しやすい。心と体をリラックスさせることが古典的ではあるが一番重要なことのようだ。

 また、最近では精神科や心療内科を受診することも一般的な睡眠改善方法となっている。日本では約5人に1人が治療を必要とするレベルの睡眠障害にあるとされ、自覚症状の無い人まで含めるとその数は更に増えることとなる。ここ数年で急激に増加している鬱病についてもその症状の一つとして不眠を抱えている場合がほとんどだ。

 医療機関では専門医による問診、カウンセリングが行われ睡眠に対する適切なアドバイスや心のケアを受けることができる。もちろん医師が必要と判断した場合は導眠剤も処方してもらえる。導眠剤というと依存症のような副作用を心配する人もいるだろうが、この分野でも医学の進歩は凄まじく、きちんと用法容量を守っている限りは過度に不安を感じる必要はない。不眠などで苦しんでいる人は一日でも早く受診するべきだろう。

 昔から「健全な精神は健全な身体に宿る」という。健全な身体のために現代人にとって今一番必要なものは快適で満足のいく睡眠であることは間違いない。

 仕事もプライベートも健康あってこそ充実したものとなる。時間に追われる日々の中で、なかなか難しい面もあるが我々はもう少し自分の睡眠に対して真剣に取り組まなければならないのかもしれない。(編集担当:久保田雄城)

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