ドラゴン補給船運用3号機、国際宇宙ステーションに到着

2014年4月22日 10:00

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記事提供元:sorae.jp

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  国際宇宙ステーション(ISS)へ向けた補給物資を搭載したドラゴン補給船運用3号機(CRS-3)が20日、ISSに到着した。これから積み荷の搬入作業が始まり、約1ヶ月間滞在。そしてISSでの研究成果物を載せ、地球に帰還する予定だ。

  ドラゴンCRS-3はファルコン9 v1.1ロケットに載せられ、国東部夏時間2014年4月18日15時25分(日本時間19日4時25分)、フロリダ州にあるケープ・カナベラル空軍ステーションのSLC-40から打ち上げられた。その約9分後にロケットから分離され、地球を回る軌道に乗った。

  その後、太陽電池パドルの展開にも成功、TDRSと呼ばれる、通信を中継する衛星群とのリンクも確立され、ISSへ向け飛行を始めた。しかし、ドラゴンのスラスターに使われているバルブに問題が発生した。幸いにも、冗長系(予備のバルブ)に切り替えることでこれを乗り切り、その後は予定通りISSへと近付いて行った。

  そして4月20日7時14分(同4月20日20時14分)、若田光一宇宙飛行士が操作するISSのロボットアーム、カナダーム2によって捕まえられ、10時6分(同23時6分)にハーモニー・モジュールへ結合された。

  ドラゴンCRS-3の船内(与圧部)には、水や食料、衣服、また科学装置や、ISSで使われている設備の予備の部品など、合計1,518kgの補給物資が搭載されている。その中には新しい宇宙服や、ISSに在中しているロボット、ロボノート2に装着される脚なども含まれている。

  また船外(非与圧部)には、レーザー光通信通信実験装置や地球観測用のHDカメラといった、571kgの観測機器が搭載されている。これらはドラゴンから取り出され、ISSに装着される。

  ドラゴンCRS-3はISSに約4週間滞在した後、ISSでの研究成果など、1,500kgの物資を搭載し、地球に帰還する予定だ。

 写真=NASA。

 ■Dragon Delivers Science, Station Supplies | NASA
http://www.nasa.gov/content/dragon-delivers-science-station-supplies/#.U1Ra8lesjbo

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