重力波の直接観測を目指す「KAGRA」、設置のためのトンネル工事が終了

2014年4月4日 14:05

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 東大宇宙線研究所などが建設を進める大型低温重力波望遠鏡「KAGRA」。現在、岐阜県飛騨市神岡町に設置が進められており、トンネル(総延長7.7キロ)の掘削がこのほど完了したという(ITmediaレスポンス)。

 KAGRAは世界で唯一、低地面振動環境である地下に建設されるキロメートルスケールの重力波望遠鏡。重力波の到来で2点間の距離がわずかに伸縮するのをとらえることで天体の距離計測を行う。

 地下に建設されるのは、地上に比べノイズになりうる地面の震動が小さいため。また装置は20ケルビン(マイナス253度)まで冷却し、「熱雑音」も低減する目的があるという。2015年末に試験観測を始め、17年度から重力波の観測を開始。世界初となる直接観測を目指すとしている。

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