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マレーシア航空事件で有数の「偽造旅券市場」タイに注目、航空関連株は下落
*09:13JST マレーシア航空事件で有数の「偽造旅券市場」タイに注目、航空関連株は下落
米国の航空機大手ボーイングの株価がきのう10日、米株式市場で一時2.94%安の124.76米ドルまで下落し、2月7日以来の安値を付けました。
同社はこのほど、製造中の787型機(ドリームライナー)で約40機の翼に細い亀裂が見つかったことを発表。また、羽田発サンフランシスコ行き日航002便(ボーイング787型)は9日、飛行中に右エンジンの油もれを発見してハワイのホノルル空港に緊急着陸しました。
さらにマレーシア航空370便のボーイング777がマレーシアの首都クアラルンプールから北京に向かう途中に消息を絶ったことも、ボーイング株の下落につながったと指摘されています。
マレーシア航空事件については「航空史上、最大の謎」(マレーシア捜査当局)ともされ、マレーシア航空の株価は10日の現地市場で一時18.00%暴落。この事件では少なくとも2人の乗客が不正な旅券(パスポート)を使用したことが確認されており、ハイジャックの可能性も浮上しています。
パスポートを盗まれたと報告したイタリア人とオーストリア人は、ともにタイのリゾート地プーケットで盗難にあったと供述しています。米ウォールストリート・ジャーナル(電子版、10日付)によると、タイは世界有数の「偽造パスポート市場」。タイ警察の話では、シリア人が内戦から逃れようと偽造パスポートを使い、タイなどを経由して欧州に渡るケースが多いようです。
今月不法入国を試みてタイ警察が拘束したシリア人はカイロでドイツ旅券を5000ユーロ(約72万円)で購入し、トルコ、マレーシアからタイに渡り、ストックホルム行き航空機に搭乗しようとしたところ捉えられたようです。
タイだけでなく、中国当局も違法入国を試みたシリア人6人を拘束。アジアの空港でも旅券をチェックする最先端機器が設置されていますが、チェック体制が厳格に実施されているかは疑問。今後はアジアの航空当局がパスポートチェックを入念に行うことになりそうです。
(フィスコ・リサーチ・レポーター)《RS》
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