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アレシボ天文台、地震による損傷からの復旧進む
Image credit: National Astronomy and Ionosphere Center[写真拡大]
今年1月13日にプエルトリコを襲った大地震で損傷したアレシボ天文台の修復が進められている。
この地震は現地時間1月13日の早朝に発生し、当地にとって、ここ数年でもっとも大きな規模の地震であった。停電や建物のひび割れなどの被害はあったものの、幸いにも死傷者は出ていないと報じられている。
アレシボ天文台はプエルトリコのアレシボに1963年に設立された天文台で、窪地となった地形を利用して造られた、直径305mもの巨大な電波望遠鏡が特徴だ。この望遠鏡を使い、1974年にはヘルクレス座にある球状星団M13に向けて、「アレシボ・メッセージ」と呼ばれる地球外知的生命体へ宛てたメッセージが送られたほか、SETI@homeと呼ばれる、インターネットで繋がれた世界中のパソコンを使って地球外知的生命体からの信号を見つけ出すプロジェクトでは、このアレシボ天文台で観測されたデータが用いられている。また映画『コンタクト』や『007ゴールデンアイ』にも登場し、印象的な存在感を放っている。
アレシボ天文台は、アンテナの上空137mのところに受信機があり、これはアンテナの周囲に立つ、3箇所のタワーから走る合計18本のケーブルによって吊るされている。ユニバース・トゥデイ紙が報じたところによれば、今回の地震によって、この18本のケーブルのうちの1本が破損したという。
同天文台の所長、ボブ・カー氏が同紙に語ったところによれば、もともとこの壊れたケーブルは建設の際に長さが足りず、別の短いケーブルとつなぎ合わせて造られたという。そのため、他のケーブルよりも強度的に弱く、損傷はある意味で必然であったようだ。同氏はまた、「私たちにとってアキレス腱が露出してしまっている状態」と語っている。
現在すでに応急処置が始まっており、3月11日に完成する予定となっている。またより完全な修理も計画されているとのことだ。
■Arecibo Observatory Undergoing Emergency Repairs After Earthquake Causes Damage
http://www.universetoday.com/109286/arecibo-observatory-undergoing-emergency-repairs-after-earthquake-causes-damage/
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