三菱重工、電気バス2台を北九州市に供給 3月下旬から運行

2014年2月10日 16:55

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三菱重工業が北九州市の交通システム向けに供給する電気バス

三菱重工業が北九州市の交通システム向けに供給する電気バス[写真拡大]

 三菱重工業は10日、北九州市が計画するゼロエミッション交通システム向けに電気バス2台を供給すると発表した。

 今回供給する電気バスは、同社製高性能リチウム二次電池「MLiX」を搭載するノンステップ(低床)の大型路線バス。車両本体の一部にカーボンファイバーを導入して軽量化をはかり、連続走行可能距離を飛躍的に向上させているという。電気駆動であるため、排ガスはゼロで低騒音。

 専用の充電器を使用することで、従来の方式に比べて約半分の時間で充電できるという。1回の充電で最大80km走行できる。最高速度は時速85kmで、乗車定員は72人。

 北九州市では、3月下旬からこのバスの市内運行を開始し、10月には太陽光で発電した自然エネルギーをESS(Energy Storage System:定置用大型蓄電池システム)に蓄電して、その電力を充電するゼロエミッション化(排出物ゼロ)を実現する計画という。

 同社はこれまで、ブラジルのサンパウロなど、国外でも電気バスを活用した省エネ・低炭素の街づくりに貢献する実証試験を行ってきた。同社は、今回の受注を弾みとして、電気バスの普及を通じたスマート・コミュニティづくりにさらに積極的に取り組んでいくとしている。

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