川重冷熱工業、インドネシアで太陽熱利用空調システムの実証試験

2014年1月21日 14:33

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川重冷熱工業が公開した太陽熱利用空調システムのイメージ図

川重冷熱工業が公開した太陽熱利用空調システムのイメージ図[写真拡大]

 川重冷熱工業は20日、インドネシア・デポック市のインドネシア大学構内にで、同日からソーラーナチュラルチラー(ソーラー吸収冷温水機)を中心とした太陽熱利用空調システムの実証試験を開始すると発表した。

 実証試験では、インドネシア大学の新築校舎に太陽熱利用空調システムを設置し、ソーラーコレクターが回収した熱を利用して、ナチュラルチラーで校舎内の空調に利用する冷水を供給する。同システムの利用で、燃料消費量と温室効果ガスの排出を削減しつつ、冷水が供給できるという。

 空調負荷が低い時間帯では、ソーラーコレクターからの温水だけで空調用冷水の供給が可能という。今後、2015年3月まで実証試験を行い、システムの有効性について検証する。

 同社によると、太陽熱と組み合わせた同社のナチュラルチラーは、一般的な電気式空調機器と比べて化石燃料を約14%削減することが可能で、同容量の電気式冷凍機との比較では、約43%のCO2削減効果があるという。

 インドネシアは、経済成長を背景とした電力使用の増加で火力発電所から排出される二酸化硫黄等による大気汚染の問題が深刻化している。また、2020年までに自国内の温室効果ガス排出量を26%削減するいう目標も掲げており、省エネシステムの導入に高い関心を持っている。

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