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ロコットロケット、磁気圏観測衛星スウォームを打ち上げ
Image credit: ESA[写真拡大]
ユーロコット社は22日、欧州宇宙機関(ESA)の衛星スウォームを搭載したロコットロケットを打ち上げた。スウォームは3機からなる、地球の磁気圏を観測する衛星で、そのメカニズムの解明に挑む。
ロコットはモスクワ時間11月22日16時2分(日本時間同日21時2分)、ロシア北西部にあるプレセツク宇宙基地の133/3発射台から離昇した。ロケットは順調に飛行し、離昇から約1時間30分後にロコットの上段であるブリーズKMから、スウォーム各機をそれぞれ分離し、打ち上げは成功した。
スウォーム(Swarm)はESAとEADSアストリウム社によって開発、製造された、地球の磁気圏を観測し、太陽風との相互作用や、地球の内部構造、また気候や海流への影響などを探ることを目的とした衛星だ。3機はそれぞれ同型で、うち2機が高度450km、傾斜角87.4度、もう1機が高度530km、傾斜角88度の軌道を周回し、各機が連携して観測を行う。1機あたりの質量は約500kgで、寸法は9.1m × 1.5m × 0.9mほどの小型の衛星で、設計寿命は約4年が予定されている。
ロコットの打ち上げは今年に入って3機目となる。1月15日に行われた打ち上げでは、衛星は軌道に投入されたものの、衛星分離後に行われる予定だったブリーズKM上段の軌道離脱が行われなかった。またそれと関連しているかどうかは不明だが、このとき打ち上げられた3機の衛星のうち1機が、分離直後に機能喪失したことが分かっている。
前回9月に行われた打ち上げは万事成功に終わったようだが、今回の打ち上げでは再び、ブリーズKMの軌道離脱が行われなかった可能性が示唆されており、今後の続報が待たれる。
■Swarm Satellites Launched Successfully
http://www.eurockot.com/2013/11/swarm-satellites-launched-successfully/
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