関連記事
米FDA、トランス脂肪酸を禁止する方針を示す
米食品医薬局(FDA)は7日、動脈硬化の原因となるトランス脂肪酸を事実上禁止する計画を明らかにした。なお、禁止されるのは人工のトランス脂肪酸のみで、天然のものは除外される(The New York Timesの記事、Bloomberg.co.joの記事、CNN Japanの記事、本家/.)。
トランス脂肪酸は米国で心臓疾患の主要な原因とされており、食品への使用は減少傾向にあるが、現在も菓子やインスタント食品、マーガリン、コーヒークリームなどに使われている。植物油などの不飽和脂肪酸に水素を付加して製造される人工のトランス脂肪酸は、バターなどの動物性脂肪よりも安価で健康的と考えられてきた。しかし、トランス脂肪酸が悪玉コレステロールを増やし、善玉コレステロールを減らすことが明らかとなり、2003年にはFDAが食品の原材料として明記することを義務付けた。その後、ニューヨーク市がレストランでのトランス脂肪酸の使用を禁じたのをはじめとして、各地でも排除が進む。既に米マクドナルドなどの大手チェーンではトランス脂肪酸を排除しているそうだ。結果として米国人が1日に摂取するトランス脂肪酸の量は2006年の4.6グラムから昨年には1グラムまで減少した。1日に少なくとも2~3グラムのトランス脂肪酸を摂取すると健康リスクが高くなるとされているが、1食あたり0.5グラム以下であればラベルに記載する必要はないため、実際の摂取量は1グラム以上と考えられるという。FDAによれば、人工のトランス脂肪酸を全面的に禁止することで、年間2万件の心臓発作と7千件の心臓疾患による死亡を防ぐことができるとのことだ。 スラッシュドットのコメントを読む | ニュース | 医療 | アメリカ合衆国 | 政府
関連ストーリー:
米国の炭酸飲料市場 8 年連続の減少 2013年03月27日
肉に多価不飽和脂肪酸を多く含むクローン羊が誕生 2012年04月28日
「レバ刺し」が非合法に、非加熱の牛生レバーの販売禁止へ 2012年04月02日
FDA、カフェイン添加のアルコール飲料は連邦法違反と警告 2010年11月23日
米FDA、タバコ包装に表示される強烈な警告表示図案を発表 2010年11月11日
「脂味」は第六の味覚だ、という説が登場 2010年03月10日
米食品医薬品局、AppleのiMacを食品と間違えて検疫に送る 2009年12月08日
脂肪や糖分がたっぷりの食べ物には精神安定作用があるらしい 2009年11月28日
花王が「エコナ」全製品の出荷・販売を停止 2009年09月18日
メガマック、期間限定発売 2006年12月21日
米国発のファーストフード「フライドコーラ」 2006年10月31日
「魚のような脂肪」を持つ豚 2006年03月31日
サカナを食べないとバカになる? 2006年01月20日
※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。
スポンサードリンク