神戸製鋼、中国に自動車用冷延ハイテン製造合弁会社設立へ

2013年10月18日 13:20

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 神戸製鋼所は17日、中国に自動車用冷延ハイテン製造合弁会社を設立すると発表した。同社及び中国の鞍山鋼鉄集団公司の有力子会社である鞍鋼は、中国での自動車用冷延ハイテンの製造・販売を目的とする合弁会社設立に関して共同検討を進めてきたが、今回両社は最終合意に達し、17日に遼寧省鞍山市にて合弁契約書を締結した。同合弁会社の資本金は7億元(約116億円)で、出資比率は神戸製鋼49%、鞍鋼51%。

 新会社は約17.5億元(約289億円)を投じ、鞍鋼の鞍山製鉄所内に生産能力60万トン/年の連続焼鈍設備を建設する予定。今後合弁会社の設立手続きに着手し、2016年初頭の稼動を目指す。

 中国は世界最大の自動車市場であり、その生産台数は今後10年間で5割程度増加すると見込まれている。また、政府主導で安全・環境対応への取り組みも強化されている。そのため、鋼板の剛性を高めて安全性を維持しながら車体を軽量化して燃費の向上を図るという目的から、ハイテン需要は今後益々拡大していくものと想定されている。

 このようなニーズに対応して新会社は、神戸製鋼の自動車用冷延ハイテンに関する世界トップレベルの技術と鞍鋼の中国での強固な事業基盤を融合させ、中国での自動車用冷延ハイテン需要を捕捉し、ハイテン供給を通じて中国の経済発展にも貢献していく。

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