JFEエンジ、川崎で国内最大級バイオマス発電プラントを昭和シェルより受注

2013年10月7日 12:28

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循環流動層ボイラ概要図(画像:JFEエンジニアリング)

循環流動層ボイラ概要図(画像:JFEエンジニアリング)[写真拡大]

 JFEエンジニアリングは7日、昭和シェル石油より、国内最大級のバイオマス発電プラントのEPC(設計・調達・建設)業務を受注したと発表した。

 今回JFEエンジが受注したのは、昭和シェルが川崎市川崎区扇町の製油所跡地で新たに計画しているバイオマス発電プラント。同プラントは木質ペレットやパームヤシ殻(Palm Kernel Shell、以下PKS)を燃料として発電を行うもので、発電規模は49MW、年間発電量は約300,000MWh(一般家庭の約83,000世帯の年間消費量に相当)で国内最大級のバイオマス発電となる。発電した電力は再生可能エネルギー買取制度により全量売電される予定。

 昭和シェルは当地における新たな発電事業を計画し、これに対してJFEエンジは循環流動層(Circulating Fluidized Bed:CFB)ボイラ発電システムによるバイオマス発電を提案してきた。今回、昭和シェルのバイオマス発電の事業化決定にあたり、JFEエンジのプラントが同規模の発電システムの中で最も高効率で経済的であることや川崎市の厳しい環境規制に対応できる点などが評価され、受注に至った。

 循環流動層ボイラは、燃料と流動媒体を高速の燃焼空気によって混合、流動化させながら燃焼を行なうシステム。JFEエンジはこれまでに、国内で初めて木質チップやPKS専焼のCFBボイラを建設しており、また建設廃材、廃プラスチック、タイヤチップなど多様な燃料を混焼するCFBボイラの建設実績も数多く有している。JFEエンジはこうした実績に基づく技術・ノウハウを活かし、2015年12月の稼動開始を目指して建設を進めていく。

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