日野自、外部給電機能付の防災対応型プラグインハイブリッドバスを開発

2013年10月2日 13:39

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日野メルファ プラグインハイブリッドバス(画像:日野自動車)

日野メルファ プラグインハイブリッドバス(画像:日野自動車)[写真拡大]

 日野自動車は1日、中型バス「日野メルファ」をベースとした、外部給電機能付の防災対応型プラグインハイブリッドバスを開発したと発表した。

 日野自はこれまで、国土交通省の次世代低公害車開発・実用化促進プロジェクトへの参画などを通じ、次世代低公害車の開発を進めてきた。今回開発したプラグインハイブリッドバスは、同プロジェクトで得られた成果を活用しつつ、日野自が長年にわたって培ってきたハイブリッドシステムに大容量のリチウムイオン電池を組み合わせたもので、EV走行とハイブリッド走行を可能にするとともに、ディーゼルエンジンによる長時間の給電機能を備えており、災害時には避難所等への電力供給が可能。

 この防災対応型のプラグインハイブリッドバスは、平常時はスクールバスやコミュニティバスとして、定期的に充電することにより市街地や短距離走行の場合はEVとして走行し、長距離走行や高台への登坂時にはディーゼルエンジンも稼動させてハイブリッドバスとして走行する。

 災害時の外部への給電は、ディーゼルエンジンによる発電または搭載したバッテリーからの給電によって行う。燃料タンク1回充填の軽油(100L)で、体育館の照明(400Wの水銀灯20灯と想定)を30時間程度点灯可能で、夜間10時間の点灯であれば3日間点灯することができる。燃料を補給すればさらに長時間継続して電力を供給することも可能。

 同バスは、軽油または電気のどちらかが供給できれば走行が可能なため、早期の支援活動に活用できる。また、山間部や災害で損傷した道路等でも走行できるように中型のツーステップタイプとしている。

 今後、日野自は、実路走行や給電の試験等を通じて実用性や信頼性を検証し、将来の商品化を目指してさらに開発を進めていく方針。

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