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【相場熟者が答える投資相談】大日本スクリーンの今後の見通しと対処方法
■大日本スクリーンを600円で2000株もっています。現在、540円台です。見通しをお願いします(岡山県・F)
【問い】 大日本スクリーン製造 <7735> を600円で2000株持っています。先日上がっていたようですが、今後の見通しと対処方法について、よろしくお願いします。
■業績が回復傾向を鮮明にするまで、上値は重い展開、いったん売却も 【答え】 9月27日(金)は、22円安の544円と3営業日ぶりに反落、25円安の541円と売られる場面も見られ日経225採用銘柄の値下り率3位に入っている。半導体製造装置業界3位の東京エレクトロンと同首位のアプライドマテリアルの経営統合との発表を受け、業界再編思惑が増幅し、大日本スクリーンは25日に585円と急伸する場面も見られましたが、上げ一服となっています。
27日、同社は米アプライドマテリアルズとの提携を解消すると発表。半導体コーターデベロッパー(塗布現像装置)事業部門を分割、設立したSOKUDO社を米アプライド社と共同出資し運営していたが、SOKUDO社を完全子会社化した。これに伴い、米アプライド社との提携は解消。現時点では単独での生き残りを模索する形になると見られます。
足元の業績、今14年3月期売上高は2110億円(前期比5.6%増)、営業損益は65億円の黒字(同69億8600万円の赤字)、経常損益は55億円の黒字(同72億0500万円の赤字)、最終損益は40億円の黒字(同40億円の赤字)と黒字転換を見込んでいますが、営業利益は一昨年度の12年3月期の半分程度で利益水準は低いといえます。年間配当は3円復配を予定しています。
株価は、今期黒字転換見込みを好感し、5月23日に年初来の高値675円と上昇、7月18日高値614円と買い直された後、8月16日440円まで調整を挟んで9月25日高値585と上昇し、上げ一服となっていますので、上値を切り下げる形となっています。
加速するスマートフォンやタブレット端末の普及によるパソコン需要の減少により、半導体メーカーの設備投資に対する慎重な姿勢が続いているほか、液晶パネル業界においても、パネルの需給悪化によりパネルメーカーが設備投資を抑制するなど事業環境は低迷していますので、業界全体としては縮小傾向が続くと予想されます。
他社との提携や合併などが公表されれば、一時的に株価を刺激する可能性はありますが、業績が回復傾向を鮮明にするまで、上値は重い展開が続くと予想されます。いったん売却し、様子見が無難でしょう。(株式評論家・摩周湖)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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