宇宙探査機の燃料となるプルトニウム238、2020年には枯渇する可能性

2013年9月24日 13:14

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記事提供元:スラド

danceman 曰く、 宇宙船のバッテリーに使用されるプルトニウム238が2020年頃までに枯渇しそう、という話が出ている。太陽光発電では出力が不足し、化学電池は持続時間が短く、核分裂システムは重すぎるなどほかのエネルギー源には問題があり、宇宙探査の未来に暗い影を落とし始めているという(本家/.Wired記事)。

 1977年に打ち上げられたボイジャー1号、土星探査機カッシーニ、木星探査機ガリレオ、現在も火星探査を続けるキュリオシティーのいずれもプルトニウム238を燃料にしている。たとえばボイジャー1号においては、燃料が尽きるのは2025年とされており、このように宇宙探査機が長期間宇宙を旅することが可能なのも、プルトニウム238を燃料とする原子力電池を搭載しているからだ。

 たとえばキュリオシティーの電池にはおよそ4.5キログラムのプルトニウム238燃料が含まれているが、現在米国で科学分野で利用できるプルトニウム238備蓄量はたったの16キログラム程度だという。これは米国に限ったことではなく、世界的にも使用できるプルトニウム238は枯渇しているそうだ

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