パナソニック、欧州で家庭用燃料電池システム販売へ

2013年9月10日 12:20

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 パナソニックは10日、欧州の大手ボイラーメーカーである独フィスマングループと、欧州市場向けの家庭用燃料電池コージェネレーションシステムを共同開発し、フィスマンの販路を活用して2014年4月よりドイツでの販売を開始すると発表した。なお、同製品は、家庭用の固体高分子形燃料電池(PEFC)システムとして初めて、欧州で一般向けに販売される商品となる。

 欧州市場は、暖房への温水利用や高い環境意識からコージェネレーションへの需要拡大が見込まれている。パナソニックは2009年より日本国内で燃料電池システム事業を展開してきたが、欧州での早期導入に向け、2011年からフィスマンと共同で現地の使用環境に適した製品の研究開発を進めてきた。

 今回共同開発した家庭用燃料電池コージェネレーションシステムは、3万台以上の生産実績を持つパナソニックと、フィスマンの蓄熱機器技術を融合し、総合効率90%(LHV:Lower Heating Value、低位発熱量基準)の高いエネルギー効率と優れた耐久性を実現した。パナソニックが燃料電池ユニットの開発と製造を担当し、フィスマンは貯湯タンク・バックアップボイラーユニットの開発と製造を行うとともに、製品の最終組み立てを担当する。

 パナソニックは2013年度より同製品の出荷を開始し、2014年4月にドイツHガス地域から販売を始める。2015年度以降、ドイツLガス地域、およびイギリス、フランスをはじめとするドイツ周辺国への販売拡大を図り、将来的には欧州全域での展開を目指す。

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