「メダル刻印機の中身はMSX」は間違いだった

2013年9月6日 15:03

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記事提供元:スラド

ymitsu 曰く、 MSXコミュニティにおいて「ソ連の宇宙ステーション・ミールにMSXが乗っていた」と同じくらい有名な伝説に、「MSXを使ったメダル刻印機が今も現役で稼働している」というものがあった。そもそもこの話に強い根拠はなかったのだが、このたびそれは事実ではなかったことが確認された。

 富士や箱根など日本の観光地や博覧会などでよく見かける記念メダル刻印機は茶平工業というメーカーが作っている。そのメダル刻印機のディスプレイに見られるカラーパレットがどう見てもMSXであり、内部でMSXが稼働しているに違いない…という話は、MSX Club Gigamixというサイトが2004年8月30日に記述したものであり、MSXコミュニティの間では長らく定説のようになっていた。

 しかしカラーパレットの紫の発色などがMSXと違うような気がして、本当にMSXなのか疑問が残る…と当該記事では結ばれており、近年MSXコミュニティにおいて「実はP6ではないか」との説が呟かれていたりもしていた。そんな中、ある有志が2013年8月29日に茶平工業に直接問い合わせてみたところ、「ハードはパソコンではなく独自規格の専用基盤」との返答を得たとのこと。

 現在では「MSX Club Gigamix」の当該ページもそのように書き直されている。ある勇敢な有志によって真実が明らかになったものの、MSXファンの夢がまた一つ失われた。

 ちなみに「ソ連の宇宙ステーション・ミールにMSXが乗っていた」という伝説は、宇宙飛行士がHitBitの隣にいる映像が残っていることからも事実であることがはっきりしているので安心してほしい。ただし、「ミールを制御していたコアモジュール」などではなく「ドッキング補助システムの一部」だろうという考察が航天機構のサイトでなされている。

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