ルネサス、LTEモデム関連の海外2社などを米社に約164億円で売却

2013年9月5日 18:35

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 ルネサスエレクトロニクスとその100%子会社であるルネサスモバイル(以下RMC)は4日、RMCの子会社であるルネサスモバイル・ヨーロッパ社(以下RME)およびRMEの子会社であるルネサスモバイル・インド社(以下RMI)の全株式、ならびにLTEモデム技術に係る一部の資産を、通信機器向け半導体事業を展開する米ブロードコム・コーポレーション(所在地:米カリフォルニア州)へ譲渡することを決定し、その旨を定めた最終契約をブロードコム社との間で締結したと発表した。譲渡額は約1億6400万ドル(約164億円)となる見込み。

 ルネサスおよびRMCは、今年6月27日にRMEおよびRMIのLTEモデム技術に関する新規開発および拡販を停止し、同事業から撤退する方針を決定。その後、RMEおよびRMIの事業停止に向けた手続きを進めてきたが、今回ブロードコム社からLTEモデム技術を取得したいとの申し入れがあり、これを検討した結果、通信向け半導体のイノベーター、グローバルリーダーであるブロードコム社に譲渡を実行することが全てのステイクホルダーにとって望ましいとの判断に至った。

 今回の譲渡により、ルネサスおよびRMCはLTEモデム事業からの撤退を速やかに実行し、注力事業への集中を加速できる一方、ブロードコム社は同社が注力する通信向け半導体事業の強化が図れるため、双方にとって企業価値の向上につながると期待される。

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