新日鉄住金と東邦チタニウムが合弁会社設立、航空機向けチタン合金製品を製造

2013年9月5日 12:00

印刷

 新日鉄住金と東邦チタニウムは4日、需要が拡大している航空機分野向けチタン合金製品の製造に対応すべく、中間製品(チタンインゴット)を受託製造する合弁会社を設立することに合意し、同日、共同事業契約書を締結したと発表した。

 新会社の名称は「日鉄住金直江津チタン株式会社」となる予定。所在地は新潟県上越市の新日鉄住金直江津製造所構内。出資比率は新日鉄住金66%、東邦チタニウム34%。

 航空機分野向けのチタン合金の製造には、多様なスクラップが活用でき原料選択における競争力のあるEB炉(Electron Beam Furnace)と、成分の均質性が確保できるVAR炉(Vacuum Arc Remelting Furnace)の両炉を有する、チタンインゴット溶解製造体制が最適とされている。

 今回設立する新会社は、新日鉄住金が直江津製造所にて営むEB炉1基に関する事業を吸収分割により承継し、また、大阪チタニウムテクノロジーズが保有するVAR炉2基を購入し、新会社へ移設することで溶解製造体制を整える。さらに、新会社を両社の合弁事業として運営することで、東邦チタニウムの持つ優れたチタン溶解技術を活用し、世界的に競争力がある素材製造基盤を構築する。

関連記事