電磁力を使って推進剤なしで衛星の位置調整を行う「電磁推進システム」

2013年8月22日 07:00

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記事提供元:スラド

taraiok 曰く、 国際宇宙ステーション(ISS)で新しい推進システムのテストを行っている。この新しい推進システムは「電磁推進技術」なるものを用いており、従来のようなロケットや推進剤を必要としないという(gizmag本家/.)。

 この推進システムは「Resonant Inductive Near-field Generation System、共振誘導近接場生成システム(RINGS)」と呼ばれており、電磁石を使って衛星どうしの位置を調整するというものらしい。この技術が実用化されれば、衛星の耐用年数を延ばすことができるだけでなく、複数の衛星を編隊飛行させることができるとしている。

 複数の衛星の連携が実現できれば、複数の衛星から一つの大きな望遠鏡を作り出すといった運用が出来、大規模な衛星と同等の大規模プロジェクトが実行できるのだという。だが、衛星を所定の位置に保つためには推進剤が多く必要だったことから、これまではこうした衛星の編隊飛行は難しかったという。今回開発された技術を使った「Electromagnetic formation flight、電磁編隊飛行(EMFF)」では推進剤を使わずにこの問題を解決できるとのこと。

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