政府当局などによる情報収集に対抗するべく「でたらめなデータを大量に流す」策が提唱される

2013年8月9日 18:20

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 米国当による大規模な情報収集が先日明らかになったが、このような動きに対応するために「でたらめなデータを大量に流す」手法が提唱されている(The New Zealand Herald本家/.)。

 この方法を提唱するのはニュージーランドのオークランド大学のGehan Gunasekara准教授。スパメールフィルタとして使われるベイジアンフィルタの有効性を下げるため、非スパム単語を大量に付加する「ベイジアンポイズニング」という手法があるが、これと同様にでたらめな情報を大量にインターネットの海に流すことで、情報収集者の目をくらまそうというものだ。

 氏はまず第一歩として、架空の内容のメールを送ることを勧めている。といっても「爆発物」や「ジハード」、また中東系の名前といったわざとらしい言葉で煽るのではなく、実在しないプロジェクトや海外への渡航、また架空の友人との会合などあいまいな内容を含ませるのがポイントだそうだ。そしてイスラム系や無政府主義者の急進的なサイトを訪問したり、ネットサービスのIDを複数取得して利用することも勧めている。

 氏はこの行動を英国の塩の専売に対抗すべく国民に自由に塩を製造することを提唱し、全国民を逮捕してこれをやめさせることは不可能であることを突きつけたガンディーの「塩の行進」になぞらえ、プライバシーの侵害に対し反旗を翻す方法であると述べている。米国に続きニュージーランドでもそう遠くないうちにより厳しい監視が始まることが予想されるとのことで、市民として合法的反抗で対抗すべきとの考えだそうだ。

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