日立、メガソーラーシステムを一括で提供開始 機器提供から運営・保守まで

2013年6月4日 11:56

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 日立製作所は3日、顧客の持つ未利用地・低利用地への大規模太陽光発電設備(メガソーラー)関連機器やシステムの提供に加え、資金調達から20年間の運営・保守までメガソーラーシステムを一括で提供するソリューション事業を本格的に開始すると発表した。

 メガソーラーの導入にあたっては、顧客が太陽光発電事業者となるため、設備の選定、設計だけでなく、許認可手続きや電力会社との系統連系、さらには資金調達、運営、保守まで多くの課題を解決していく必要がある。

 今回日立は、これまで蓄積してきたメガソーラー設備のノウハウに加え、日立グループの総合力を活用して、未利用地や低利用地において1MW以上のメガソーラーの建設を検討している自治体・企業・個人向けにメガソーラーシステムの導入を一括で提供するソリューション事業を本格的に開始する。

 具体的には、メガソーラー発電システムを構成する重要な機器である太陽光パネル、高効率パワーコンディショナー、受変電システム、遠隔監視システムなどの関連機器の選定・提供だけでなく、許認可手続きや電力会社との系統連系、日立キャピタルなどとの連携による資金調達支援、20年間の運営・保守などを一括して提供する。

 また、今回日立は、自社でメガソーラーを建設・運用することで機器の品質や信頼性を向上させるとともに、事業性の評価精度を高め、提案力を強化することを目的に、茨城県日立市に所有する20,000m2の土地に容量1,800kWのメガソーラーシステムを建設すると発表した。

 同システムでは、晴れの日から曇りの日まで幅広い日射状況でも発電効率を大幅に向上させるため、日立が今春販売を開始した高効率パワーコンディショナー(最大許容電圧1,000V、定格容量660kW、変換効率98.8%)を採用するほか、低負荷時に効率の高いアモルファス変圧器などを使用する。なお、発電した電力は再生可能エネルギー固定価格買取り制度を活用し、全量売電する予定。着工は2013年7月、運転開始は2014年4月を予定している。

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