三菱化学とパイオニア、有機EL照明パネル販売会社を共同で設立

2013年6月3日 14:15

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製品の使用例(写真:パイオニア)

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 三菱化学とパイオニアは3日、有機EL照明パネルの販売・マーケティング機能を統合し、6月3日付で共同事業会社「MCパイオニアOLEDライティング」を設立したと発表した。

 有機EL照明は、面発光でかつ超薄型・軽量である上、形状に制約がなく透明にできるといった既存の照明にない特徴を数多く有しており、次世代の照明として注目されている。

 三菱化学とパイオニアは、2011年7月に発光層を蒸着プロセスで成膜した世界初の“カラー調色・調光型有機EL照明パネル”の量産を開始し、両社それぞれの商流の下、店舗照明や医療用照明器具などさまざまな用途向けに販売してきた。

 今回設立したMCパイオニアOLEDライティングは、両社の有機EL照明パネルに関する販売・マーケティング機能を統合することで、有機EL照明パネルの用途開発および市場開拓をいっそう加速させていく。

 また、有機EL照明パネルは、発光層を塗布プロセスで成膜することにより大幅な製造コストの低減が可能だと考えられている。三菱化学とパイオニアは、2012年6月に発光層塗布型有機EL素子の開発に成功し、現在2014年の本格供給開始に向けて、発光層塗布型有機EL照明パネルの量産化技術の共同開発を行っている。また、パイオニアは2013年1月に、発光層塗布型有機EL照明パネルの量産を目的とした開発・製造会社を設立している。MCパイオニアOLEDライティングは、この発光層塗布型有機EL照明パネルについても2013年の秋からサンプル供給を開始し、用途開発および市場開拓を実施していく予定。

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