日産、EV「リーフ」のプローブ情報を新自動車保険向けに提供開始

2013年5月15日 17:05

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 日産自動車は15日、損害保険ジャパンが提供する新自動車保険向けに、「日産リーフ」のプローブ情報(無線通信技術を用いて得られる車両の位置、走行距離などのさまざまな車両情報)の外部提供を開始すると発表した。日産では、「日産リーフ」のプローブ情報を積極的に活用することにより、顧客の役に立つ新しいサービスを提供する取り組みを進めているが、同社が企業向けビジネスとしてプローブ情報を提供するのは今回が初めて。

 日産は、「日産リーフ」の顧客とのカーウイングス契約に基づき、「日産リーフ」のEV専用情報通信システムを通じて日産カーウイングスデータセンターに収集される位置、走行距離などのプローブ情報を編集・加工し、契約者の同意のもと、損保ジャパンへ提供する。

 PAYD(Pay As You Drive:走行距離連動型保険)や、PHYD(Pay How You Drive:運転行動連動型保険)と呼ばれる走行距離や運転行動と連動したUBI(Usage Based Insurance:利用ベース保険)等、新しい自動車保険への関心は高まっており、「日産リーフ」のプローブ情報を活用することで走行距離に応じた合理的な保険料金を設定できるほか、エコ・安全運転診断等の走行概要のフィードバックや盗難追跡サービスなどの付帯サービスの提供が可能になる。

 損保ジャパンは提供されたプローブ情報を個人向け自動車保険「ドラログ」(2013年5月募集開始、2013年7月1日保険責任契約開始)において活用する。

 日産はこれまでも、「デイリー更新型充電スポット情報の提供」(2012年4月実施)や、「高精度バッテリー残量予測&実績サービス」(2012年7月実施)等、日産カーウイングスデータセンターで収集されるプローブ情報を活用したサービスを提供してきた。

 「日産リーフ」では、車載のデータ通信モジュール(TCU:テレマティクス コミュニケーション ユニット)を介して日産カーウイングスデータセンターと常時接続することで、各種ドライビングサポート機能や、オーナー向けウェブサイトを通じたEV運転履歴の確認、バッテリー状態の管理、エアコンの遠隔操作、航続可能距離や充電スポットを確認しながらのドライブ計画作成など、EVならではのすぐれたサポート機能を利用することができる。

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