日本ガイシ、伊大手送電会社にNAS電池システム供給へ

2013年5月15日 11:46

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 日本ガイシは14日、イタリアの大手送電会社であるテルナ社と、電力貯蔵用NAS(ナトリウム硫黄)電池システムの供給に関する基本契約に合意したと発表した。これは、欧州で初めて電力系統に大容量蓄電池が導入される案件となる。

 テルナ社との基本契約は、同社がイタリア国内の送電系統に導入するNAS電池システムを、日本ガイシが最大で出力7万キロワット(7時間放電で容量49万キロワット時)供給するというもの。この内、初回分として3万5千キロワット(同24万5千キロワット時)のNAS電池システムを約1億ユーロ(約130億円)で受注する予定。

 欧州では、CO2排出量を大幅に削減するために、2020年までに再生可能エネルギー発電の比率を20%まで引き上げることが決まっており、テルナ社によると、イタリアでの2012年の発電量は、太陽光発電が前年比72%増、風力発電が同34%増と大幅に増加している。

 テルナ社は、再生可能エネルギーの最適利用のために同社が保有する送電系統の変電所にNAS電池システムを導入し、電力需給変動への即時対応や電力系統の安定化を図る。気象状況の影響を受けやすい再生可能エネルギーの大量導入による電力系統の変動をNAS電池システムの大容量電力貯蔵能力によって平準化し、電力供給の信頼性を確保する予定。

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