新日鉄住金エンジが北九州市で下水汚泥燃料化事業、下水汚泥をバイオマス燃料に

2013年3月28日 16:36

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 新日鉄住金エンジニアリングは28日、北九州市から下水汚泥燃料化事業を受注したと発表した。

 同事業は、バイオマス資源である下水汚泥から固形燃料(ペレット)を製造し、バイオマス燃料として有効利用することで下水汚泥の資源化を促進すると共に、温室効果ガスの削減による地球温暖化防止に貢献することを目的としている。

 新日鉄住金エンジは同事業の技術提案にあたり、造粒乾燥方式の下水汚泥燃料化システム(商品名:ジェイコンビ)を提案した。ジェイコンビは、高効率の“造粒乾燥方式”を採用することで、下水汚泥の持つエネルギーをほぼ100%活かした発熱量の高いペレットを生成できることに特長がある。

 新日鉄住金エンジの提案では、汚泥燃料化施設を設置する日明浄化センター内で発生するカーボンニュートラルな消化ガスを燃料化の熱源として有効利用するとともに、ペレット全量を市内で利用することで年間約11,200トンの温室効果ガス削減に効果があることが評価された。

 同事業の実行にあたっては、施設の建設は新日鉄住金エンジが、施設の維持管理・運営は新日鉄住金エンジと地元企業とで設立するSPC(Special Purpose Company:特別目的会社)が担当する予定。施設の建設から維持管理・運営、ペレット利用までを全て地元企業で遂行することは、政令指定都市としては初の取組みであり、地域への貢献や地元に根ざした事業運営を行えることも評価された。

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