タケエイ、青森県津軽地方で木質バイオマス発電事業に参入

2013年3月13日 20:46

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 廃棄物処理・リサイクル事業を展開するタケエイは13日、青森県津軽地方における森林の間伐材等を原料とする木質バイオマス発電事業に参入すると発表した。

 タケエイはこれまで、建設廃棄物の処理過程で大量に発生する廃木材をチップ化し、バイオマス発電の原料として供給する事業に取り組む等、再生エネルギー事業については昨年7月の固定価格買取制度スタート以前から深く関与してきた。

 今回タケエイは、これまでの原料供給サイドとしての経験を活かし、また、青森県平川市に本社を置く環境保全株式会社の子会社化や東北地区での災害廃棄物処理事業に関わる中で、これから本格的になる復興事業も含めて東北の地域に根を下ろした事業展開を考え、「株式会社津軽バイオマスエナジー」を設立し、青森県津軽地方において木質バイオマス発電事業に参入することを決定した。

 株式会社津軽バイオマスエナジーは、青森県平川市並びに周辺自治体、さらには青森県などの地元自治体、原料供給を一手に担う地元農林業団体などのバックアップを受け、バイオマス発電事業を行う。

 具体的には、木質バイオマス発電において原料となる間伐材等の木材供給については、「津軽新エネルギー事業研究会」会員の森林事業者が担当する。森林事業者により切り出された木材は新設する木材加工事業者「津軽バイオチップ株式会社(仮称)」が加工し、これを原料として「株式会社津軽バイオマスエナジー」が発電し、売電を行う。原料については、20年に渡り、間伐材等の未利用木材の供給を受ける。これにより材料供給の大半を確保するが、別途生育過程で大量に発生するりんごの剪定枝も利用する。

 同バイオマス発電事業における発電量は6,250kW(一般家庭約14,000世帯の年間消費電力量に相当)。売電開始は2015年度を予定している。総事業費は20~30億円。

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