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販売終了予定の「ComicStudio」、販売/サポート継続を漫画家たちが強く要望
ex 曰く、 販売終了予定のデジタル漫画製作ツールの定番、セルシス"ComicStudio"の販売・サポートの継続を漫画家たちが強く要望している。これは後継ソフトの不備が多数存在する中での、ComicStudioの販売終了を危ぶんだ漫画家の野間美由紀氏によって呼びかけられたもので、「コミスタに存続してもらいたいという思いや要望をこの #コミスタ継続希望 のタグで募りたい」とし、それをまとめてセルシスに送る意向を表明した。呼びかけに賛同したプロ・アマチュアを問わず多数のComicStudioユーザが多数の呟きを行い、野間氏自身によって「ComicStudioの継続を希望するTweetまとめ」としてまとめられている。
今回問題となっているComicStudioは、2001年から10年以上バージョンアップを重ねて続いてきた漫画作成ツールで、非常に多数のプロ漫画家もその製作ツールとして使用している事で有名である。しかし、開発元のセルシスは、2011年6月にComicStudioの2013年末販売を終了、後継ツール"CLIP STUDIO"への移行を推奨するという発表を行った。
しかし、2012年5月に発売された「CLIP STUDIO PAINT PRO」自体は基本単ページのペイント・ドローソフトであり、2012年5月には後継ソフトの末には複数ページを編集可能とし、漫画に特化した"CLIP STUDIO PAINT EX"が発売されたものの、発表された機能の中でも未実装の機能が多数存在している状態となっている。また、ComicStudioの機能の中でCLIP STUDIOで代替できない機能があるという指摘も多数出ている。そうした中で、このまま予定通り2013年末のComicStudioの販売終了を迎える事を危惧する声が上がっていた。
反面、ソフトウェアの開発側から見れば、実際にComicStudioがどうであるかは分からないが、内部的に既にこれ以上開発・サポートを継続したくないソフトウェアというのは厳然として存在するものである。ComicStudio自体は32bitのソフトウェアであり、利用できるメモリも2GBまで、またWindows8で使用すると一部の文字の縦書きがうまく動作しない(ただしこれはWin8におけるAPIの問題である)など、仕様的に旧式である事は否めない。しかし、「表現のツール」としてみたときに「最高のアナログ漫画製作ツールである」という評価もあり、実際にプロが使うツールとして選択されてきたという経緯があり、後継であるCLIP STUDIOはその域にはまだ達していないと見る向きも多い。
さて、スラドの読者には、開発者側の立場を持つ人も多いだろう。しかし、漫画に対する造詣(読むにしろ、描くにしろ)の深い人も多いのではないかと思われる。それぞれの立場から様々な意見が聞けるのではないだろうか。
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