2 匹のラット脳をインターネットを介して情報共有

2013年3月4日 11:20

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記事提供元:スラド

 taraiok 曰く、

 米国とブラジルという異なる大陸で飼育されている 2 匹のラット。この 2 匹の脳に微小電極とエンコーダーを取り付けてインターネット経由で接続、感覚情報をリアルタイム転送を可能にする技術が開発されたという。実験では、レバーを押すと水が出るという機械とライトが光るとレバーを押すという訓練がされているラットを使用。一方のラットがレバーを押すとその脳活動がもう一方のラットに伝えられ、離れた場所で会っても同じような行動をして水を飲んだという。脳の情報は双方向で共有されているとしている。なお、実験の成功の確率は 60 ~ 70 % 程度だという (Nature News & Comment の記事The Guardian の記事本家 /. 記事本家 SlashCloud 記事doi:10.1038/srep01319 より) 。

 開発者のデューク大学の神経科学者 Miguel Nicolelis氏は「これはテレパシーでもサイボーグ化でもない。この技術で、多数の脳が情報を共有することが可能になれば、有機コンピューターにつながる第一歩になるかもしれない」としている。また、将来的には身体が麻痺した人たちにロボットアームなどを使ってサポートする技術にもつながるとしている。

 しかし、神経インプラント技術に取り組んでいる他の科学者はこの実験成果に懐疑的な見方をしているようだ。

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