火星探査の技術で「ハニーロンダリング」を暴く

2013年2月19日 16:34

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 混ぜ物がなされた「偽蜂蜜」を暴くため、火星探査に使用された技術が活用されている(WIRED UK本家/.)。

 米国で消費される蜂蜜の1/3以上は中国から密輸されたものだそうで、それらには違法な抗生物質や重金属が含まれる恐れがあるという。また市場では「純粋な蜂蜜」として売られている商品が、実際には業者によって砂糖や水飴、コーンシロップや米シロップ、ヤシ糖やその他添加物が加えられた「偽蜂蜜」である可能性もあるとのこと。

 「ハニーロンダリング」とも呼ばれるこのような偽蜂蜜を検知すべく、英ハーウェルにあるRutherford Appleton Laboratory(RAL)が、レーザーを使って同位体比を測定することで蜂蜜の純度を測る装置を開発したとのこと。この装置、元はRALが欧州宇宙機関(ESA:European Space Agency)のために火星大気中のメタンを検出する装置として開発したものであり、この度計装装置製作会社Protium MSと共同で製品化されたとのこと。

 この装置では少量の蜂蜜を燃やし、発生した二酸化炭素から混ぜ物が含まれるかを分析できるそうだ。さらに特定の地域の花から作られた蜂蜜かどうかなど、より細かい識別も可能という。

 この技術は蜂蜜に限らず、たとえばシチリア産のオリーブオイルを識別したり、チョコレートの識別などにも活用できるとのことだ。

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