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20代女性の「タバコ離れ」 喫煙率、10年間で半減
「平成24年全国たばこ喫煙者率調査」 によると、成人男性の喫煙率は32.7%、女性は10.4%となった。男性は10年前の49.1%と比べて20ポイント近く減っているが、女性は4%程度の減少にとどまっている。
女性のうち最も喫煙率が高いのは40代で15.9%、次いで30代の15.4%。次に多いのは50代で12.2%、20代はさらに少ない11.4%だ。最も喫煙率が低いのは60代で5.5%。「若い女性ほどタバコを吸っている」というイメージとは裏腹に、20代女性は60代女性の次にタバコを吸っていない。
1960年代には、高齢女性ほど喫煙率が高かった 。今では考えられないが、1960年代に最もタバコを吸っていたのは60代や50代の女性たちであり、若い女性の喫煙率は今ほど高くはなかった。
しかし80年代以降、女性の社会進出にともない20~30代女性の喫煙率は急上昇。85年頃からは若い女性の喫煙率が高齢女性よりも高くなり、2002年には20代女性の喫煙率がピークに達した。11年前の20代女性は、約4人に1人がタバコを吸っていたことになる。近年、30~40代の女性の喫煙率が20代よりも高い理由は、10年前に20代でタバコを吸っていた女性たちが(一定の割合で禁煙したとはいえ)今も吸い続けているからだろう。
今の20代は男女ともに「タバコ離れ」が進んでいる。20代女性の喫煙率は11.4%と、10年前と比べて半減した。
背景にはタバコ会社による広告の自主規制が一定の効果をあげていることや、タバコに対するイメージの悪化もあるだろう。2011年のニコレット禁煙支援センターによる調査では、新社会人のうち習慣的に喫煙している者は7%に過ぎず、9割の新社会人が「恋人にはノンスモーカーでいて欲しい」と考えているという 。
妊娠や出産をきっかけに禁煙する女性が多いことを考えると、11.4%が喫煙している今の20代が30代となる10年後には、彼女たちの喫煙率は6~7%程度まで下がる可能性もある。それ自体は歓迎すべきことだろう。
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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