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携帯電話が圏外でもメッセージ送信が可能に
東北大学大学院情報科学研究科の研究グループが、通信事業者の回線を利用することなくスマートフォンのWiFiだけを利用したメッセージ送信に成功したと発表。これにより、携帯電話がつながらないエリアからでも周囲のスマートフォンを介してメッセージを送信できる可能性が示されたこととなる。
今回の実験は、総務省受託研究事業「災害に強いネットワークを実現するための技術の研究開発」の一環として実施されたもの。平成25年2月8日に東北大学青葉山キャンパスにおいて、電池残量、加速度センサ情報、周囲の状況などから適切なネットワーク形成モードを選択する世界初の技術が搭載されたスマートフォン27台を使用して行われた。結果、携帯キャリアの回線を利用することなく、スマートフォンのWiFi機能だけで離れた場所へとメッセージをリレーすることに成功。この実験成功により、災害発生時や各種イベント等で人が多く集まった際など、携帯電話が繋がりにくい状況下でも周囲のスマートフォンを介してメッセージを送信できる可能性が示されたという。なお、2月15日には仙台市街地において、スマートフォン30台を用いた同様の実験を実施し、人通りが多く無線電波が溢れている場所においてどの程度メッセージリレーが可能なのかを調べるとのこと。
今回の実証実験では、世界初の技術が搭載されたスマートフォンを利用しているということから、実際に利用・運用が可能となるのは何年も先になるであろう。また、スマートフォンの普及率が高まっているとはいえ、依然としてガラケーも根強い人気がある。災害時の有力な通信手段となるだけに、一人でも多くの人が利用できる必要がある。今回の実験成功を皮切りにどこまで一般化したシステムとすることができるのか、注目が集まるところであろう。(編集担当:井畑学)
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