NEC、家庭用蓄電システムを甲府で量産開始

　NECは14日、NECコンピュータテクノ甲府事業所（山梨県甲府市、以下NECT甲府）にて、本日より電力系統連携型の家庭用蓄電システムの量産を開始すると発表した。

　NECは、家庭用蓄電システムを2012年3月に商品化し、7月よりNEC相模原事業場にて生産、出荷を開始した。今回NECT甲府にて量産用のラインを新設、年産1万台の体制で生産を開始した。また、今後生産ラインを1ライン増設し、2013年度下期には計2ラインで年産2万台に拡大する。

　さらに、家庭用蓄電システムに加え、横浜スマートシティプロジェクト向けやイタリア大手電力会社ENEL向けなど、中型・大型の蓄電システム実証機の生産もNECT甲府で行う。なお、リチウムイオン電池用の電極、蓄電システム用の電池セルについては、引き続き相模原事業場で生産を行う。

　NECは現在、NECT甲府においてサーバーをはじめとするコンピュータ機器の生産を行っている。今回のNECT甲府での蓄電システムの量産開始は、サーバーなどの生産で培ってきた部品発注・在庫管理などのSCM（サプライチェーンマネジメント）、品質測定設備の利用（電波暗室、恒温槽）など、NECのものづくりのノウハウを結集し、高効率な生産ラインを実現できる生産革新によるもの。