憂鬱な季節到来、日本人の5・6人に1人は花粉症!?

2013年2月4日 11:00

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記事提供元:エコノミックニュース

 クシャミ、鼻づまり、鼻水、咳、目のかゆみや涙目…。今年も「花粉症」に悩まされる季節となった。「花粉症」は植物の花粉を原因とするアレルギー疾患のひとつで、主に花粉が飛び散る2月から4月頃までがピークとされている。患者数の正確なデータは分からないが、日本人の5・6人に1人の割合で患っていると思われ、今や花粉症は「国民病」といっても過言ではないだろう。

 さらに春だけでなく、3月~5月頃まではヒノキ、5月~7月頃まではカモガヤ、8月~10月頃まではブタクサやヨモギの花粉が飛ぶことから、スギだけでなく反応する花粉が多い人は年中、花粉症に悩まされてしまう厄介な疾患といえる。花粉症の4大疾患といわれる「目のかゆみ」「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」は気分を憂鬱にさせる症状なので、患者は毎年、様々な対策を講じ、花粉症対策に挑んでいる。

 一般財団法人日本気象協会が1月に発表した2013年のスギ花粉の飛散開始時期によると、例年並みか例年より遅く、2月中旬に九州・四国・東海・関東から花粉シーズンが始まる。しかし気温が高く風が強い日は予測した時期より早く飛び始める場合もあり、また、「最高気温が高い日」や「雨上がりの翌日で晴れた日」「風が強く晴れて乾燥した日」は一般に花粉が多く飛ぶ傾向にあるという。

 また、花粉の飛散量は前年の夏の気象条件が大きく左右され、一般に気温が高く、日照時間が多く、雨の少ない夏は花芽が多く形成され、翌春の花粉の飛散量は多くなるという。そのため、昨年の夏に高温・多照・少雨など花芽の形成する気象条件が揃った東北や関東地方では、今年春の花粉の飛散量は例年より多い見込みで、一方、日照時間が少なく雨の多かった九州や四国地方では今春の飛散量は例年より少ないと予想している。

 そのような中、ここ数年は製薬会社をはじめ、多くの企業が花粉症対策関連の商品を開発、販売している。

 ロート製薬<4527>は業界屈指のトータル花粉対策ブランド「アルガード」から、敏感になった瞳をサポートする「ロートアルガードクリアマイルド」を昨年12月に発売。また花粉やハウスダストなどをダブルの力で防ぐ透明マスク「ロートアルガード花粉侵入防止ジェル」を今年の1月に発売している。このトータル花粉対策ブランド「アルガード」は、「ロート点眼薬アルガード」を1987年に発売以来、20年以上にわたって花粉症の研究に取り組んできたという。現在、症状や使用場面に応じて16品目という幅広いアイテムをラインアップ。毎年トップシェアをキープしており、なかでも花粉目薬市場では約54%のシェアを獲得している。

 サトウ製薬は鼻炎スプレー「ナザールAR<季節性アレルギー専用>」を発売している。このスプレーは配合されているベクロメタゾンプロピオン酸エステルの働きにより鼻腔内の血管を収縮され、うっ血や炎症を抑え、鼻の通りをよくするという。また、エスエス製薬の「アレジオン10」は、第2世代抗ヒスタミン成分に分類されるエピナスチン塩酸塩を配合したアレルギー専用の鼻炎症状改善薬。エピナスチン塩酸塩は、鼻炎症状が起こる原因物質の作用を阻害するとともに、放出自体を抑えることでアレルギーによる鼻炎症状にすぐれた効果を発揮する。さらにアスゲン製薬は鼻炎薬「アスゲン鼻炎錠S」と鼻炎錠「喘妙鼻炎錠S」が花粉症に悩む低年齢層に支持を得ている。両薬品は、花粉症に代表される「くしゃみ・鼻水・鼻づまり」を主訴とするアレルギー性鼻炎やかぜの急性の鼻炎症状に優れた効果を発揮。5歳のお子さまから成人まで服用できるという。

 本格化する花粉症の季節、予防策として体質改善なども近年は注目を集めているが、患ってしまうとやはり市販薬に頼ることが最善の策といえるだろう。自分に合う薬をいち早く見極めることが、快適な毎日を過ごすためには何より大切なことではないだろうか。

※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

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