オムロンと日本マイクロソフト、生産現場におけるビッグデータ活用で協業

2013年1月30日 13:34

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 オムロンと日本マイクロソフトは30日、製造業の「ものづくり」に直結する製品及び生産品質の向上に貢献するため、生産現場のさまざまな情報を高速に収集、処理、活用する、生産現場のビッグデータ活用において協業することに合意したと発表した。

 今回の協業により、オムロンの保有するセンシング&コントロール機器と日本マイクロソフトのソフトウェアを組み合わせることで、生産現場の膨大な情報をスピーディーに収集・活用できるシステムを簡単に構築することが可能となる。両社は今回の協業により、ものづくりの現場における新たなデータ収集・活用の形を日本発でグローバルに発信していく考え。

 製造業では、グローバル競争の激化や事業環境変化へ対応しながら顧客により安心で安全な製品を届け続けることの重要性が増しており、生産現場ではより一層の生産コスト削減と、製品品質に関するトレーサビリティの実現の両立が求められている。そのためには、機械の能力増強や生産スピードの向上に加え、製品そのものの安全性を担保するために品質データを漏れなく取ること、個々の製品品質が確実に管理されていることなど、生産現場の情報を活用し競争優位をつくりこむことが重要となる。

 また、生産現場で行われる改善活動において情報活用を推進するためには、機械の制御システムと生産管理システムを連携させる固有の仕組みが必要となる一方で、激しい競争を勝ち抜くために、現場の担当者自身が情報を活用し、簡単にシステムの拡張や変更を行える仕組みであることも求められる。

 このような背景のもと、オムロンと日本マイクロソフトは、機械の高速化を実現しながら、生産ラインで発生する大量の情報を誰もが容易に活用できる、製造業の新たな「ものづくり」を支えるソリューションの開発に至った。同協業に基づく第一弾のソリューションとして、機械から生成されるリアルタイムデータ(マシンデータ)と生産現場のさまざまな情報を高速に収集、処理、活用する「Sysmac & SQL 直結ソリューション」を2013年4月下旬より提供する。

 同協業において日本マイクロソフトは、Windows 8やWindows Phoneなどのタブレットやモバイル、Windows Azureなどのクラウド技術等を共同ソリューションにいち早く取り込み、生産現場の内と外で情報を活用できる仕組みの提案を行うとともに、オムロンの「Sysmac & SQL 直結ソリューション」の海外展開を支援していく。なお、同協業を通じて、オムロンおよび日本マイクロソフトは両社で2013年に30社の導入を目指す。

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