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宇宙望遠鏡ケプラー、観測休止
Image credit: NASA[写真拡大]
アメリカ航空宇宙局(NASA)は17日、宇宙望遠鏡ケプラーについて、リアクション・ホィールの1基に不調が見られたため、観測を休止すると発表した。
ケプラーは2009年に打ち上げられた宇宙望遠鏡で、太陽系外に地球に似た惑星がないか探すことを目的としている。
リアクション・ホィールとは宇宙機の姿勢を制御する装置の一つで、モーターで円盤を回す、いわばコマのようなものだ。円盤を回転させると、その逆の方向に宇宙機を回そうとする力が働き、例えばx, y, zの三軸に、互いに直角になるように配置すれば、宇宙機の姿勢を自由に制御できるようになる。
ケプラーには4基のリアクション・ホィールが装備されているが、そのうち1基は昨年7月に停止しており、以来3基での観測を続けていた。だが今回、残っていた3基のうちの1基に軸受け部分の摩擦の増大が検知されたため、今後10日間、リアクション・ホィールを止め、探査機をセーフ・モードと呼ばれる待機状態に置くこととなった。
ケプラーが科学観測を行うためには3基のリアクション・ホィールが稼働している必要があり、このセーフ・モードに入っている間は観測は実施されない。また、それはつまり、今回問題が発生したリアクション・ホィールが正常な状態に戻らなければ、今後の観測も難しくなるということだ。
写真=NASA
■NASA - Kepler Mission Manager Update
http://www.nasa.gov/mission_pages/kepler/news/keplerm-20130117.html
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