三井物産、メキシコにおける風力発電事業に出資参画

2013年1月9日 17:14

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 三井物産は9日、フランス大手再生可能エネルギー発電事業会社EDF Energies Nouvelles S.A.(EDF EN)の子会社EDF EN Mexicoと、同社がメキシコ・オアハカ州で建設中のビイ・スティヌ風力発電事業(発電容量164MW)に出資参画することに合意し、2013年1月8日に関連諸契約を締結したと発表した。三井物産は新規に設立した投資子会社を通じて同事業を保有するEoliatec del Istmo, S.A.P.I. de C.V.の50%持分を取得する。

 同事業の総事業費は51億メキシコペソ(約350億円)で、既にプロジェクトファイナンスを組成済。2013年6月の商業運転開始を見込んでおり、以降15年間の売電契約に基づき、発電した電力を大手民間企業5グループに供給する。

 EDF ENグループは、欧州及び北米16ヶ国で4,200MWの再生可能エネルギー発電資産を保有している他、全世界で7,600MW以上の再生可能エネルギー発電資産の運営・保守サービス実績を有している。EDF EN Mexicoは、現在メキシコ・オアハカ州で67.5MWの風力発電事業を運営しており、今回の案件を含め460MWの風力発電案件を開発・建設中。

 三井物産は、総発電容量ではメキシコにおいて第2位のIPP事業者であり、現在、メキシコ国内6ヶ所で天然ガス焚きコンバインドサイクル発電所に出資参画している。同事業への参画により三井物産の持分発電容量は開発・建設中案件を含め5,916MWとなり、このうち再生可能エネルギーによる発電事業が439MWと全体の7%を占めることとなる。

 また、三井物産は発電事業に加え、メキシコ国営石油公社向け廃水処理事業や自治体向け上下水道事業、ガス配給事業、LNG受入ターミナル事業、ガスパイプライン事業を運営しており、持続的な発展が期待される同国にて多様なインフラ事業基盤を構築し、地域ノウハウを蓄積している。同事業の出資参画を通じてメキシコにおける燃料バランスの取れた発電事業ポートフォリオの強化、及びクリーンエナジー化による温暖化ガス排出量の削減を図る方針。

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