「今年の漢字」は「金」、金環日食やロンドン五輪など

2012年12月13日 12:31

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写真:清水寺のFacebookページより

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 年末恒例の「今年の漢字」が12日、日本漢字能力検定協会主催により発表された。全国に設置された応募箱やインターネットを通じて募集された25万8,912票の中から第1位に選ばれた「今年の漢字」は9,156票を集めた「金」。清水寺(京都市)の森清範貫主が本堂舞台にて揮毫(きごう)した。

 今年は、珍しい天文現象が日本で観測できる天体ショーの当たり年だった。932年ぶりに日本の広範囲で金環日食が観測され、その後も金星の太陽面通過や金星食と続き、天文ファンのみならず多くの日本国民が魅了された。

 また、日本漢字能力検定協会は「さまざまな分野で、多数の金字塔が打ち立てられた一年」だったとし、ロンドンオリンピックでの日本史上最多となる38個のメダル獲得、東京スカイツリーの開業、山中伸弥京都大教授のノーベル賞受賞などを例にあげている。

 さらに、政治・経済分野では、金(かね)をキーワードとする事件や問題が多発。企業の年金資産運用をめぐる詐欺事件や生活保護費の不正受給問題、消費税増税論議、電気料金の値上げや東日本大震災の復興予算の使途をめぐる問題などが相次いだ。

 日本漢字能力検定協会は、漢字の奥深い意義を再認識してもらうための活動の一環として、毎年年末に全国から今年一年の世相を表す漢字一字を募集し、最も応募数の多かった漢字を「今年の漢字」として発表している。

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