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富士フイルム、救急医療の診断・治療をスマホでサポートするシステムを発売
遠隔画像診断治療補助システム「SYNAPSE ERm(シナプス イーアールエム)」新発売(画像:富士フイルム)[写真拡大]
富士フイルムは13日、スマートフォンを利用して救急医療を広くサポートする遠隔画像診断治療補助システム「SYNAPSE ERm」を、富士フイルムメディカルを通じて12月10日より発売すると発表した。
「SYNAPSE ERm」は、救急患者を受け入れた病院から院外にいる専門医の持つスマートフォンに患者の検査画像や診療情報を送信し、治療に必要な処置情報を効率良くやりとりすることで病院内での診断や治療をサポートするシステム。
脳卒中の救急医療をサポートするシステムとして昨年6月に発売した「i-Stroke」をベースに、心疾患などの治療の際に基礎情報として必須となる心電図などの生体モニター情報を高画質に表示できる機能などを搭載し、救急医療全般に広く活用できる。
同システムには、あらかじめ登録された専門医のスマートフォンに患者情報や検査画像を一斉に配信できる「緊急コール」機能を搭載している。患者が救急搬送された際に院内に専門医がいない場合でも、院外にいる専門医から送られた検査や処置についてのコメントを画面に表示することで、担当医は専門医が駆けつけるまでの診断や適切な治療などの参考にすることができる。
検査画像や専門医のコメント、処置の状況は「タイムライン」上に表示され、診療にかかわる複数の医療スタッフが発症した時点からどのような検査、診断、治療が行われたかなどの情報を共有できる。
また、心電図などの生体モニター情報をデジタルデータで高画質に表示でき、画面の小さなモバイル端末でも細かい波形データを表示して確認することができる。過去の特定時点の心電図波形や血圧情報をさかのぼって見ることも可能で、患者のより詳細な情報の確認に役立つ。
このほか、院外にいる専門医がアドバイスなどのコメントを入力する際、緊急時に少しでも時間短縮できるよう煩雑さを軽減し、手入力に加え音声入力が可能となっている。「SYNAPSE ERm」のアプリケーション上では「脳卒中治療ガイドライン」のウェブサイトも閲覧可能で、さらに心疾患や周産期医療などほかの治療に役立つウェブサイトをブックマーク登録できるようにするなど、現場での使いやすさにもこだわった。
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