東芝テック、印刷文字を消せる世界初の複合機を発売 紙の再利用を可能に

2012年11月13日 11:54

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「Loops LP30」(左)と「Loops RD30」(右)(写真:東芝テック)

「Loops LP30」(左)と「Loops RD30」(右)(写真:東芝テック)[写真拡大]

  • 「Loops LP30/RD30」の概要イメージ(画像:東芝テック)

 東芝テックは12日、特殊なトナー(インク)で印刷した文字を消すことで使用済の紙を再利用するとともに、文字を消す際に文書を電子化して保存・活用できる複合機システム「Loops(ループス) LP30/RD30」を、2013年2月上旬から日本国内を皮切りに全世界で順次発売すると発表した。

 「Loops」は、瞬時に消せるトナーを使って紙に印刷やコピーをする「LP30(専用複合機)」と、使用した紙のトナーの色を消す「RD30(専用消色装置)」から構成される。

 瞬時に消せるトナーは、消色装置「RD30」に紙を通して一定以上の高温で加熱することによって色が消える特殊なトナー。用紙を繰り返し使用することで用紙製造に起因するCO2排出量を削減し、同一用紙を5回繰り返し利用した場合で同システムトータルのCO2排出量を約57%削減する。

 また、「RD30」には、トナーの色を消すと同時に、再利用できる紙とできない紙に分別し、さらには消色前に情報を電子化できることに大きな特徴がある。通常、会議などで一度使用した資料はファイリングするか廃棄するかのどちらかだが、このシステムを使うことで紙の資料をファイリングすることも廃棄することもなく、紙に書かれた内容をデータに変換して文書を保存し、活用することが可能となる。

 さらに今後、「Loops」の追加機能として、オフィス内の既存のプリンターや複合機の印刷出力の履歴と「Loops」の紙の再利用履歴を統合し、紙の削減量や環境貢献度の情報を分かりやすくする「見える化」ソリューションも提供する予定。

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