PCを動作不能にする機能を持つボーイングのCHAMPミサイル

2012年10月26日 18:39

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記事提供元:スラド

taraiok 曰く、 映画などで核兵器が使用されたとき、クルマのエンジンがかからなくなるといった描写が行われることがある。これは広帯域の周波数成分を持つ電磁衝撃波(Electro-Magnetic pulse、通称EMP)が発生することが原因らしい。ボーイング社はこのEMPを軍事に転用するため、小規模に制御して発生させる機器をミサイルに搭載する「CHAMP(Counter-electronics High Power Microwave Advanced Missile Project)」を開発しているという(ボーイングCounter-electronics High Power Microwave Advanced Missile Project本家/.)。

 米国空軍研究所(AFRL)指向性エネルギー総局チームとボーイングおよびミサイルメーカーのレイセオン社ら関係者が見守る中、10月16日の午前10時32分にヒル空軍基地で「CHAMP」のお披露目実験が行われた。実験ではコンピューターなどが数多く稼働する2階建て建築物に高電力マイクロ波の衝撃波を発射。すると屋内で稼働していたPCのモニタから明かりが消え、CHAMPが正常に対象建物内のPCおよび電気システムをノックアウトしたのが確認されたという。

 このシステムが完成すれば、特定の建物のPCなどを動作不能にできるようになる。死者を出さずに敵側の電子回路を持つ機器や兵器を無効化できると見られている

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