米国でDVDリッピングやゲーム機、タブレットのJailbreak脱獄は違法という方針に

2012年10月26日 19:08

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記事提供元:スラド

eggy 曰く、 著作権法改正を求める米国の権利擁護団体らが、個人的な使用目的でDVDをコピーすること、またゲーム機の脱獄を認めるよう求めていたが、米連邦著作権登録局及び米国議会図書館が3年に一度見直しを行う「アクセス制御技術における著作権保護システムの迂回禁止の免除」では認められず、退けられたとのこと(本家/.Wired記事)。

 米国ではデジタルミレニアム著作権法(通称DMCA)によって著作権保護技術の解除などが規制されている。ただし、この法律は適用範囲が広いためい例外が設けられており、たとえばiPhoneのjailbreakは規制対象外とされている。

 Public Knowledgeは、個人が個人的な使用目的で、既に所有しているDVDをコピーしてタブレット端末のようなDVD非対応機でも再生できるにする「スペースシフト」を認めるよう求めていた。しかし、著作権登録局及び議会図書館側の見解によれば、これは「所有する映画DVDのコンテンツをiPadで見る」というような行動範囲を超えることが多いに予想されるため、「スペースシフト」がフェアユースであるとは認められないとのこと。これに対してPublic KnowledgeのMichael Weinberg氏は、「この見解下では、全個人の非商業的スペースシフトが著作権法違反となってしまう。つまり、著作権登録局によれば、iPodで曲を聴くためにCDをリップしたことのある人は皆、著作権違反を行っていることになる」と述べている。

 また、電子フロンティア財団(EFF)は、Linuxユーザやゲームを自作する人達がゲーム機を脱獄して自作ゲームをプレイできるようにし、また研究者がゲーム機をコンピュータのように使用することを合法化するよう求めていた。だが著作権登録局及び議会図書館側は、科学者は研究にはコンピュータを使用することができ、またゲームを自作するゲーマーもコンピュータでプレイすることができるとし、ゲーム機の改造を許せば、違法に復号化されたゲームだけでなく、海賊版ゲームでのプレイが横行することとなり、P2Pネットワークを通じたダウンロードも容易に行えるようになってしまうとしている。

 そのほか、iPhoneのjailbreakについては認められているが、iPadのjailbreakは認められないということにもなっているらしい(WIREDの記事)。

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